白髪の原因

白髪の原因は「色素幹細胞」のはたらきの変化だった!


人はなぜ加齢などによって白髪になるのか、その根本原因は長い歴史の中で謎とされてきました。しかし、近年は白髪ができるメカニズムの研究も進み、2009年には「人の髪が白くなってしまう仕組みが世界で初めて解明された」との発表がありました。
この記事では、人が白髪になる原因と、それに密接に関係している「幹細胞」のはたらきについてご紹介します。

「色素幹細胞」の機能停止による白髪なら、また黒髪に戻るかも!

東京医科歯科大学難治疾患研究所の西村栄美教授をはじめとする研究グループが、2009年に白髪を発生させる仕組みが解明されたとの発表をしました。それによると、「加齢などによる白髪の根本的な原因は、髪の毛根にある『色素幹細胞』が失われたり、機能を停止したりするため」であるとのことです。

毛根の色素幹細胞そのものが枯渇してしまっていれば、その部分の白髪は黒髪には戻せません。しかし色素幹細胞自体は失われておらず、メラノサイトと呼ばれる色素を生産する細胞が活動を止めているだけの状態なら、白髪も再び黒髪になる可能性があるといえます。

ときどき、白髪として生えてしまった髪が根元のあたりでまた黒くなっているのを見かけることがありませんか?もしかすると、それは一時的に色素幹細胞が機能停止していただけで、再び色素幹細胞の活動が始まってメラニン色素が生産されるようになったのかもしれません。

少しの白髪なら、日々の生活で防げる可能性が見えてきた

専門家によると、「白髪に良くないことは、やはり不規則な生活や喫煙など。これらが習慣化していると、身体はもちろんのこと髪にも悪影響を及ぼす」とのこと。

また、美容クリニックの医師も「細胞の酸化は身体の老化を早め、白髪の早期発生にもつながる。酸化を防ぐために、十分な栄養を摂って睡眠時間をしっかり設けるなど、まずは身体をいたわる習慣をつけましょう」とアドバイスしています。

しかも、どの専門家も「それらの対策を早期に始めるほど、白髪の発生を遅らせられる」と言っています。やはり、「栄養バランスのとれた食事や適度な運動、十分な睡眠」が白髪予防の基本だということですね。

もし、寝不足や過労を自覚しているタイミングで「まだ若いのに白髪が目立つなぁ…」と感じているなら、「不規則な生活で、毛根の色素幹細胞をいじめてしまったかも?」と疑ってみては。そして、よく眠る・3食バランスよく食べる・喫煙をやめるなど生活習慣の見直しを行ってみましょう。それ以上白髪を増やさないばかりか、また黒髪に戻る毛も少しずつ出てくるかもしれませんね。

白髪治療が現実的になるのは、まだ未来の話?

白髪ができるメカニズムが完全に明らかになったとわかると、「それじゃあ、白髪は治療できるようになるの?」と、つい考えてしまいます。しかし、現時点ではまだマウスによる実験結果からの確証が得られたという段階にすぎません。その結果を、さらに人間へ応用できるようになるまでには、もうしばらく時間がかかりそうです。

しかし、何十年か先には誰でも使える白髪の特効薬が開発されている未来もないとはいいきれませんね。

幹細胞のダメージを防ぐ白髪対策を始めよう!

毛根にある色素幹細胞の損傷や機能低下を防ぐことで、白髪を予防できることがわかりました。ところで、髪に限らずどの体毛も成長や色素のメカニズムには特に違いがないとされています。しかし、その中で頭髪だけが特に白髪になりやすいのはなぜなのでしょうか。

これは、人間の身体の表面でも最も日光を浴びやすい箇所が頭だからではないかといわれています。日光を強くたくさん浴びるということは、紫外線による悪影響もより多くなること。紫外線は肌のシミや老化の原因となることがわかっているように、細胞内のDNAを傷つけてしまう作用が指摘されています。他の箇所より紫外線を多く浴びる頭皮は毛根などを刺激から守るため他の肌よりずっと厚みがありますが、それでも追いつかないほど紫外線の影響が深刻であるとも考えられます。

帽子や日傘などで頭を紫外線から守るよう気をつけるだけでも、白髪の発生を防ぐ効果が期待できるかもしれませんし、頭髪にも使えるUVケアスプレーなども増えていますから、それらを活用してもよいでしょう。顔や腕にはしっかりUV対策をしていても、頭はうっかり忘れがちになるものです。頭皮が日焼けしないよう気をつけるだけで、白髪の予防にもつなげられますから、帽子や日傘を活用した簡単で効果的な対策から始めてみるのもよいでしょう。

ダメージを防ぎながら、白髪を染める方法も

毛根の幹細胞が白髪に大きく関わっているとわかり、改めて頭皮に与える刺激などを考えると白髪染めのようなヘアカラーは少し怖いな…と思った人もいるでしょう。今では、髪の傷みを補修しながら白髪を染められるカラートリートメントの種類が増えていますから、それらを試してみるのがおすすめです。

気になる白髪があっても少しぐらいであれば、トリートメントしながらうっすら染めることでダメージを与えずに悪目立ちを避けられます。ぜひ、白髪予防の対策と一緒に取り入れてみてはいかがでしょうか。